吉崎 賢一 院長(港北整形外科)のインタビュー

港北整形外科 吉崎 賢一 院長

港北整形外科 吉崎 賢一 院長 KENICHI YOSHIZAKI

東京慈恵会医科大学を卒業後、整形外科を専門に研鑽を積む。1994年、「中川駅」そばに開業。

医師を志されたきっかけと、中川で開業された経緯について教えてください。

父方の先祖は代々医師の家系でした。江戸時代までは学者を職業としている人が多かったのですが、途中から医師になる人が出るようになりました。父も医師です。ですから、医師以外の選択肢についてはあまり検討しませんでした。父の背中を見ていて、生涯をささげるべき仕事だと思っていましたので。
東京慈恵会医科大学を卒業した後は、同校の整形外科の医局に勤務しました。整形外科を選んだ理由ですが、あまり細分化された科で特定の箇所を専門的に診療するよりは、人間の体全体を診たいと思ったためです。もし心臓、肝臓などの臓器を担当すると、ほかの部位を診る機会はありませんので。最近はさらに細分化が進んでいますね。昔の医師はなんでも診られて「一人前」という風潮もありました。もうひとつは、わたしが人の生死に関わる科目からできるだけ遠ざかりたかったからかもしれません。

昭和49年に教授から聖マリアンナ医科大学での勤務を命じられそちらで教鞭を執り、助教授まで務めさせていただいた後、1994年に開業しました。

開業地の中川は、親しい一級建築士の方が探してくださいました。開業当時まだこの街の開発は進んでいなかったのですが、緑が多くて環境がよく、病床を数多く作るのに十分な面積があったことが「決め手」となりました。昭和大学横浜市北部病院ができる前で近隣に入院用の病床を持つ病院は少なかったのです、開業当初は来院される患者さんが多く多忙でした。わたし1人で年間150件の手術をこなした時期もありました。毎日1件ずつ手術の予定が入っていた期間もあり大変でしたが、現在は件数が1/3くらいになり助かっています。

診療科目と設備について詳しく教えてください。

整形外科とリハビリテーション科です。ご来院される患者さんには、事故やスポーツなでケガをされる方も多いのですが、腰やひざに現れる「退行性疾患」をお持ちの方、先天性疾患の方などさまざまです。「退行性」というと高齢者の方を想像されるかもしれませんが、40代くらいのお若い方がこうした疾患をお持ちの場合もあります。
病床数は19床で、うち3室が個室です。ストレスの少ない入院生活を送っていただくため、スタッフ一同で真心をもってケアさせていただいています。レーザー治療器など各種設備を備えた広く明るいリハビリ室もございます。専門の理学療法士が常駐しており、開放的な空間で充実したリハビリテーション・メニューを行うことができます。

また骨粗しょう症予防のために、骨密度の検査も実施しています。骨粗しょう症は、老化に伴う「自然現象」と考えていた時期もありましたが、現在は骨折の予防のために骨粗しょう症の治療にも積極的に取り組んでいます。特に高齢者の場合、骨折が「寝たきり」の原因となることも少なくありません。骨粗しょう症を予防することで、骨折ならびに「寝たきり」の状態が防げるなら、その方が断然よいのです。

スタッフ構成について教えてください。

整形外科医はわたしだけです。最近は日曜午前に代診の先生が来てくださるので、助かっています。このほかに理学療法士1名、マッサージ師2名、レントゲン技師2名、看護師7名、非常勤の麻酔医1名でみなさまのお世話をさせていただいています。
平日と土曜日は朝9:00から夜20:00まで、日曜日と休日は午前中まで診察しており年末年始以外は年中無休です。しかし診察がないときも、医師が不在の状況を作るわけにいきませんので、わたしが常駐しています。本当は日曜午後も診察したいくらいなのですが、わたしの体が持ちませんし、スタッフも大変です(笑)。

診察で心がけていることについて教えてください。

患者さんの病状やふだんの「暮らしぶり」を丁寧にお聞きした上で、どのような治療を望まれているかご相談させていただきます。患者さんとわたしたちとの間で、最終的な治療イメージと費用で「ズレ」が生じますと、信頼関係が築けなくなってしまいます。
診療時間をできるだけ長くお取りし、特にお勤めの方が会社帰りにご来院できるようにすることも大切です。やはり「地域医療」を真剣に考えるのであれば、そこに住む方のさまざまなご事情やライフスタイルまで考慮しなくてはなりません。

また多忙な中にあっても、学会などでの研究活動に足を運び学んでいます。医療の進化が目覚ましいため、きちんとキャッチアップしていくようにしています。

最後に地域の皆様にメッセージをお願いします。

1994年に開業して20年が経ちました。地域医療に貢献すべく昼夜問わずがむしゃらに働いてきましたが、これまでわたしを支えてくださったみなさまには感謝しきれない思いです。また口コミで当院をご紹介いただいた患者さんもいらっしゃいました。信頼を寄せていただいていることを肝に銘じながら、これからもみなさまの健康を守るために、誠心誠意尽くさせていただきたいと思います。
※上記記事は2014.8に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

港北整形外科 吉崎 賢一 院長

港北整形外科吉崎 賢一 院長 KENICHI YOSHIZAKI

港北整形外科 吉崎 賢一 院長 KENICHI YOSHIZAKI

  • 出身地: 富山県
  • 趣味・特技: 大型バイクでのツーリング。災害の際も、医師として迅速に動けるようにと買いました。現在はオフのときに乗り回して楽しんでいます。
  • 好きな本・愛読書: 池波正太郎、E.S.ガードナー、山岡荘八などを全集で、読みました。
  • 好きな映画: 「007」シリーズ。初代ボンドのショーン・コネリーは「はまり役」ですね。
  • 好きな言葉・座右の銘: 進歩なき停滞は退化なり
  • 好きな場所・観光地: 京都

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