菊地 学 店長(美容室デシジョン(Decision))のインタビュー

美容室デシジョン(Decision) 菊地 学 店長

美容室デシジョン(Decision) 菊地 学 店長 MANABU KIKUCHI

横浜の某有名サロンで9年の修行し、世田谷の大型サロンで店長を経験、川崎の大手サロン就職後、2013年独立し、『Decision』をオープン。

美容師を志されたきっかけと、現在に至るまでの経緯について教えてください。

10歳違いの妹がいるのですが、幼少の頃から彼女の世話をすることが好きで、かわいくしてあげたいと思っていました。自分と同じ細くてやわらかい髪質で、とかして手入れをしてあげることが日課だったのです。ある日いつものように手入れをしていたところ、彼女の細い髪がからみ収拾がつかなくなってしまいました。そして七五三のセットのために伸ばしていた髪を、美容院で切ることになってしまいました。兄としての自分のふがいなさに憤りを感じるとともに、より一層妹のためにしてあげられることについて考えるようになりました。10代に入り近い将来自分が成人式を迎えることを意識し始めたのですが、同時に妹の成人式のことも考えるようになりました。職業として美容師を選択すれば、自分が一人前になる30歳のころ妹の成人式に間に合う。そのころには妹をちゃんとセットできるようにしたい…。「勇み足」になったわたしは、中学卒業後すぐに美容師の道に入りたいと母を説得したところ、「気持ちはわかるけど、将来のことだから何があるかわからない。別の選択肢のことも考えて高校だけは卒業してね」と言われました。そこで高校卒業と同時に専門学校の門を叩き、当時1年制だった専門課程のカリキュラムを終えてすぐにインターンとして現場で働くことができました。ちょうど制度の変わり目だったのですが、入門が翌年でしたら専門をもう1年やらねばならず、デビューが遅れることになっていました。早く働きたかったわたしにはラッキーでした。

『美容室Decision』さんの名前の由来、お店のコンセプト、セールスポイントについて教えてください。

「Decision」とは、「決定、決めること」の意味です。美容院でスタイリングを決めていくにあたり、(1)髪の長さ、(2)髪の色、(3)パーマをかけるかどうか、(4)トリートメントの種類...などの要素を決めていかなくてはなりません。建物を作っていくのに近い工程で、お客様にひとつひとつご納得いただきながら、「コレです!」と喜んでいただけるスタイルを作っていきたい....そんな思いを込めてこの名前にしました。当店は上質のサービスをコンセプトとしています。ですので特に髪質に悩みをお持ちのお客様、人と会う機会の多い社交的なお客様がお見えになることが多いようです。ご年齢を伺いますと、子育てがひと段落した47-50歳以上の方が主流です。サービスの「キー」は、「ダメージケア」です。
一般的に女性で白髪が出はじめる平均年齢は34歳で、その頃から白髪染めを始めるようになります。いわゆるおしゃれ染め(茶色などにして髪の色を軽くする)の場合美容院でケアをしてもらう頻度はだいたい2~3ヶ月に1回ですが、これに対し白髪染めで通う頻度は1.5~2ヶ月です。当然白髪染めをしていらっしゃる方は、年間を通して薬剤使わなければならないため、髪へのダメージは大きくなります。また最近はおしゃれ染めが一般的になってきましたので、カラーリングを始めるのが18-19歳、白髪染めを始めるのが34歳で、髪染めがスタイリングの一部として定着してきています。すると当然、髪にはダメージを与え続けることになります。そこで子育て卒業世代の方がご自身の「ダメージケア」を真剣に考え始めたときが、わたしたちの出番となるわけです。
まずご高齢の方の髪が細る理由は、たんぱく質の流失です。そこで当店ではまず炭酸で髪質をきれいにして、トリートメント液が浸透しやすくなるケアから始めます。ツヤ感を出し、これを守っていくケアをしていくことで、半年後、一年後にもっと髪質を上げたい!これが当店の目標です。また最近社会現象になっている薄毛へのアプローチも、必須です。つまりは前処理、トリートメント、スタイリングまでのすべての工程を全面的に行います。健康な髪が生えてくるためには頭皮ストレスを取り除くケアも大切です。リラックスしてご帰宅していただくと、次のご来店時に髪の状態を拝見するのが大変楽しみです。一連のケアには、ダメージの少ない天然素材配合の薬剤を使います。お手入れやスタイリングをさせていただくスタッフにも高い技量を要求します。その結果、最近世間を席巻している激安美容室とは一線を画するサービスをご提供することになります。「アンチエイジング」が時代の要請になっていますので、当店はこうした課題に積極的に取り組んでいます。またお世話をさせていただくスタッフが自分の力をいかんなく発揮し、お客様に心底喜んでいただけるようにしたい…これも当店の重要なコンセプトです。

菊池店長が考える「ヘアケア」について教えてください。

まずは髪質やカラーリング、パーマに合わせたシャンプーをお選びいただきたいと考えています。よくお客様から伺うトラブルは、「ヘアカラー、パーマが取れてしまいました」というものです。わたしはこの原因が、合わない.シャンプー剤を使っていらっしゃるためだと考えています。ご相談に乗りますので、是非気軽にお話いただきたいと思います。また「ヘアケア」に不可欠なのは、お客様が日常お家でやっていただく「ホームケア」です。可能でしたら、トリートメントも毎日やっていただきたいのです。あとはシャンプーの後は十分乾かしてから就寝してください。濡れたまま寝ますとダメージの原因になります。

お客様の中には引越しをされて福島や金沢など、遠方に行かれた方が、東京に遊びに来たついでに、今でも変わらず当店をご利用していただいたりもします。本当に有り難い事です。心から美容師になって良かったと思いますね。

美容師をやっていて「よかった」と思うことについて教えてください。

まずはお客様に笑顔で帰っていただいたときです。当店はスポーツジムの前にあるのですが、そちらから何度もお見えになるお客様がいらっしゃいます。そしてお友達を連れてお見えになり、その方も喜んでまた来店されるとうれしい気持ちになります。もうひとつは、自分が指導をした後輩が一人前になり楽しそうにお客様のお世話をさせていただいていることです。社会に出たばかりの人たちが、ウデに磨きをかけて徐々に自信を持ち、誇らしげに仕事をするようになる過程は、なんとも気持ちがよいのです。わたしが初心に帰るときでもあります。

サービスで心がけていること、そして地域のみなさまへのメッセージをお願いします。

サービスで心がけていることは、お客様に合わせた力加減、お湯加減、会話の内容になるよう気配りをすることです。その中でひとつでもお客様が違和感を感じられますと、そこに緊張が生まれます。リラックスしてご帰宅し再び喜んでご来店いただくには、こうしたキメの細かいサービスが肝要になってきます。近隣のみなさまにお伝えしたいことは、「長く愛されるサロン」を皆様と一緒に創っていけたら…ということです。特にダメージでお困りのお客様には、気軽にお声をおかけいただきたいと思います。

※上記記事は2014.2に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

美容室デシジョン(Decision) 菊地 学 店長

美容室デシジョン(Decision)菊地 学 店長 MANABU KIKUCHI

美容室デシジョン(Decision) 菊地 学 店長 MANABU KIKUCHI

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味・特技: サーフィン、スノーボード、スケートボード。高熱が出ているときに波乗りに行こうとして、医師に止められたことがありました(笑)。
  • 好きな本・愛読書: 「スラムダンク」「リアル」(ともに井上雄彦著、集英社)
  • 好きな映画: 「タイタンズを忘れない」(2000年、米ウォルト・ディズニー)
  • 好きな言葉・座右の銘: 一日一善
  • 好きな音楽・アーティスト: 大人向けのR&B、ジャズ。落ち着いた雰囲気のもの。
  • 好きな場所・観光地: 海、山など自然の多いところ

INFORMATION