内田 宜孝 院長(都筑マイクロスコープ歯科)のインタビュー

都筑マイクロスコープ歯科 内田 宜孝 院長

都筑マイクロスコープ歯科 内田 宜孝 院長 YOSHITAKA UCHIDA

神奈川歯科大学卒業、同大学附属病院研修医をへて、都内歯科医院に勤務。2017年に『MIデンタルクリニック』院長に就任。(横浜市営地下鉄グリーンライン「都筑ふれあいの丘駅
より徒歩1分)

歯を残す専門家として、この地に根を下ろして

医療関係者の多い家系に育ちましたので、医師か歯科医師か、そのどちらかになろうと考えていました。子供の頃から美術に親しんでいたこともあり、手先が器用という自覚もありましたので、歯科を選んだということなんですね。能力に見合ってない仕事をしていても結果は出ないでしょうし、楽しくないと思うんです。その意味で、自分の能力を最大限活かせる職につけたのではないかと思っています。2017年6月に『MIデンタルクリニック』を開設いたしました。私は、歯を残す治療の専門家です。同じことをされている先生が周辺におられるなら、私の出番はないと考えていたところ、この場所にめぐりあうことができたのです。

患者さんと歯科医師との相互の信頼関係が大切

患者さんの多くは、20代、30代の比較的若い層ということになります。この世代はインターネットをよく使われますし、意識の高い方がいらっしゃってくれているのだろうと思います。20代は一般に歯のケアがおろそかになりがちな年代でもありますが、一方で意識の高い方もおられ、そうした方々が探し求めて私どもを選んでいただけたのだろうと解釈しています。私は、「先生にお任せ」という形は医療ではないと思っています。医療とは、患者さんとの信頼関係の上に成り立つものであり、患者さんの希望に添い、歯科医師が最大限の努力を持って応えるというのが本来の形だと思っています。一方の意識が欠けていては、それは医療ではないと思うのです。
こちらでは、ご希望に応じて治療経過の写真や映像を提供しています。隠すようなことは何もありませんから、お望みであれば提供するという形です。過去には、私が説明する治療に優位性があるかどうかを調べたいと希望され、該当する論文を紹介してもらいたいという申し出がありました。エビデンスがあるかどうかをご自分の目で確認したいということだったのですが、それこそ、私が求めている患者さん像ということになります。

すべての治療をミニマル・インターベンションの考えの元に

ミニマル・インターベンションとは、歯を削る等の侵襲(しんしゅう)を最小限に抑えるという、歯科治療における考え方です。歯は、削れば削るほど、その強度は落ちていきます。残念なことですが、1度虫歯になってしまったものは、何年後かに再発する可能性が高くなります。治療の精度によって、それが1年後になるか、10年後になるかは変わってきますが、削ることで歯は確実に少なくなっていきますから、なおさら毎回の切削量が最小であるに越したことはないということになってきます。ここで大事なのが、ミニマル・インターベンションは、ただ削る量が少なければいいという単純なものではないということです。後々まで歯が残っていくことが目的であり、その条件下において最小限の侵襲に抑えることが求められます。

マイクロスコープによる精密で透明な歯科医療

ミニマル・インターベンションを可能にするのが、マイクロスコープを用いた精密歯科治療です。マイクロスコープは、いわゆる根の治療に用いられるのが一般的ですが、ここではすべての治療にこれを用いています。親知らずの抜歯を例にしましょう。見えていないものを無理に力を入れて抜くから痛みや腫れが生じるのであって、顕微鏡的に“隙間”が見えていれば、力を入れることなく簡単に抜けることになります。もちろん、マイクロスコープを使わずとも上手な先生はたくさんいらっしゃいます。仮にその先生の上手さを100としましょう。歯科医師になりたての先生は1から始まり、努力すれば1年で10には届くかもしれません。しかし、その先生に追いつこうとすれば、さらに10年が必要という計算になってきます。この10年の歳月を埋めてくれるのが、マイクロスコープなのです。感覚に頼り、それを磨き上げることで出来ていたことが、目に見えるようになることで可能になるということなんですね。
マイクロスコープのもう1つの利点が、透明な医療を提供できるという点です。マイクロスコープは録画がおこなえますから、どこに虫歯があり、どういう術式でどのくらい削り、どう処置したかということを患者さんにご覧いただけることになります。治療を終えた後のケアは患者さんご自身でおこなうものですから、その際、どの歯に注意して磨けばよいかということもわかり、結果として歯を長く保たせることにも繋がっていきます。
今後は、後進の育成にも力を入れていきたいと考えています。マイクロスコープの習熟は透明な医療の実現にも繋がっていくものですので、日本中にこれを駆使できる能力を持った歯科医師が増えていくことを期待しています。

これから受診される患者さんへ

歯が痛くなってからでは、もはや手遅れというケースが多いことは確かです。その状態では、神経を残せない可能性が高いんですね。神経は、歯に栄養を送る臓器です。人の身体に必要なものだからあるのであって、それを自ら摘出してしまうことが良いことなのか、悪いことなのかは、言わずともおわかりのことでしょう。痛くならないと歯医者さんに足が向かないというお気持ちもわかりますが、取り返しのつかないことにならぬよう、痛くなる前に歯医者さんを訪れることをお勧めします。
※上記記事は2019.2に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

都筑マイクロスコープ歯科 内田 宜孝 院長

都筑マイクロスコープ歯科内田 宜孝 院長 YOSHITAKA UCHIDA

都筑マイクロスコープ歯科 内田 宜孝 院長 YOSHITAKA UCHIDA

  • 好きな音楽・好きなアーティスト: ジャズ/エアロスミス
  • 好きな観光地: 草津
  • 好きな言葉: 「科学上達」「日進月歩」
  • 出身地: 大阪府
  • 趣味: 勉強
  • よく手にとる本: 歯科関連書籍
  • 好きな映画: 『僕のワンダフル・ライフ』

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